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2019-11-12

「流れに任せた一生懸命。」ー夢を追わなかったからこそ”好き”が仕事に①ー

 

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「チャーミングな大人たちが教えてくれる、

 10代20代の私たちが自分らしく、

 自由に”自分の人生”を生きてくための哲学」

をコンセプトに、わたしが思うチャーミングな大人の方々にインタビューをしていく企画 C_PHILOSOPHY♡

 

3人目である今回は、ライターとして大活躍の川原好恵さんです。

2年前のワコールさん主催のイベントのときに出会い、なんてチャーミングな方なのだろう!と思い、オファーさせていただきました。

 

ライターという仕事、味わった挫折、海外で得た感覚、、、などから、チャーミングに軽やかに生きる哲学をお話していただきました!

川原さんの”目の前の一生懸命”を丁寧に積み重ねていくからこそ好きが仕事になった経緯は、今の「やりたいことがない」「夢をもってない」と思う方はもちろん、「夢をもとう!」「やりたいことを見つけよう」とうたう方々にもぜひ読んでいただきたいです。

 

 

「最初は、ここがわたしにマッチするなっていうのは最初はわからないし、わたしがマッチするなって思ってても向こうはそうは思わないかもしれないので。それはコミュニケーションの中でつくりあげていくっていう感じですかね。」

 

ー川原さんにはやはり、ランジェリーというイメージがあるので、ランジェリーを通した自分らしく生きるという部分のお話が聞けたら嬉しいなと思います。と、いま、どんなお仕事をしているのかを聞けたらなと。うう、なんだか緊張しちゃう!笑

 

あはは。大丈夫ですよ(笑)わたしの肩書きは、一応、ライター・編集者というのがわたしの肩書きです。ライターなので、色んな媒体、雑誌、ウェブメディア、新聞といったようなものに対して、ライターとして執筆するというのがわたしの仕事です。ライターといっても色んな仕事の種類があると思うんですけど、ただ文章を書く、好きなことを書くっていうのではなくて、プロのライターなので相手が求めることを書いて納品するというのがわたしの仕事です。

 

ーライターさんってよく聞くけど、もちろん文章を書くってイメージはあるんですけど、、、具体的にはどんな仕事なのかなぁって思ってました。

 

たしかに。そうだよねぇ。たぶんピンとこないかもしれないけれど。今ってみんな本当に上手に、ブログとかインスタグラムとかSNSを中心に自分の思ってることとかを文章で書くから、文章を書くのが好きな人は多いだろうし、文章を書いて仕事をするっていうのは意外に身近かなと思うのだけど。わたしがやってる仕事は、要望があって、「こういうことを取材してください」とか「こういうことについて書いてください」とか依頼があって。その中で、紙面はこういう構成になります、こういう風なレイアウトになるので文字数はこれくらいです、納品はこの日までですっていうのが決まっていて。その文字数や向こうのデザインが上がってくるのに合わせて、文字を文章を作っていく、それを期日までに納めるっていうのがライターの大切な仕事で。ただ好きなことを書くのではなくて、あくまでお金をいただく相手が求めるものを書くっていうのが仕事ですね。

 

ーうんうん。なんか、、、ギャップとか出ないですか?わたしはこれをこう伝えたいけど、要望とは違うからそのアイディアは下げとこうとか。

 

うーん、それはないですね。わたしの場合は、たぶん、そういうのがマッチしてるところとお仕事してると思うので、まぁブログとかは自分の好きなこととかを書いてますけど。それ以外の仕事はあくまで、たとえば雑誌だったら下着の特集とかやったりしたときも、綺麗な下着ですよとかとかそういうことを書いてくださいというよりは、たとえば機能について書いてくださいとか最初にオーダーがあるので、機能について説明する特集なのでっていうのをオーダーされればそれについて書く。ただそのときに機能について書いてくださいと言われているのに、わたしはこの下着が綺麗だからレースのことを書きたいっていうのはやらないし、やりたいとも思わない…ですかね。

 

ーそうかぁ。もともとランジェリーとか、マッチしてるところとお仕事しているっていいですね。

 

うん。でも最初は、ここがわたしにマッチするなっていうのは最初はわからないし、わたしがマッチするなって思ってても向こうはそうは思わないかもしれないので。それはコミュニケーションの中でつくりあげていくっていう感じですかね。

 

ー色々繰り返して。

 

うんうん。色々繰り返して、間違いもおかしながら、あれなんかちょっと違ってたなとか。向こうもそう思ってるかもしれないし。ただそういうのは、フリーのライターは、向こうがこの人ちょっと違うなとか思われたら次の仕事がこないだけで、合えばずっと次の仕事がくる。から、合わないところばっかりだと仕事がなくなるよね。

 

ーそうですよね。そこは試行錯誤というか、トライアンドエラーのなかで。

 

そうそうそう。失敗もおかしながら、ちょっと違ってたなぁって反省とかもしながら。反省してもう一回やらせてくれるところもあれば、もう何も言わないで二度とこないところもあるし。それは色々です。

 

ーそっかぁ。どの世界もそうなんだなぁ。

 

たぶん今って、文章が好きな子も、上手な子もいっぱいいると思うんだけれども。ライターって文章を書くのが仕事なんだけど。決して自分の好きなことを書いて成り立つ職業ではないっていうのが、プロかなぁ。わたしは仕事をしていて自分の文章をうまいとおもったことは一度もないんだけれども、ただ伝えなきゃいけないことは伝えられたなと思うことはある。伝えられたなって思って仕事はしてるかな。

 

 

「流れに身を任せて一生懸命やってたら、なんかそういう人になったって感じなんですよね。だから、わたしはこういう夢を持っててそれに向かって進んだらこうなりましたって人とはちょっとちがう。」

 

ーうんうんうん。そうなっていった経緯、ライターさんになっていった経緯っていうのは?もともとそういうところにお勤めしていたとか?

 

ちがうんです。わたしの場合は。ほとんどのライターさんって、どこか出版社にいたとか、どこかの新聞社にいたとかそういう人が多いんだと思うんだけれども、わたしは全然そういうのはなくって。

 

ーへぇ。下着関係のところへ勤めていたとか?

 

わたしはたぶん流れ流れて下着関連…たしかにわたしの名前をインターネットとかで検索すると、ランジェリーについて書いたことがダーっと出てくるんだけど、たぶん全体のランジェリーで得た収入、仕事量としては半分くらいじゃないかな。それ以外っていうのが下着以外のことを書いて。例えばビューティーのこととか、自然療法のこととか。そういったことを書いて得た収入の方があるかな。

 

ーそうなんですね!

 

うん。なので、本当は下着だけを書いて成り立てばいいんだけれども、残念ながら下着だけではそういった需要がないので、それ以外のことを書いてわたしは食べていってるって感じです。

 

ーへぇ!わたしが最初に川原さんに出会ったのって、ワコールさんの赤いランジェリーのイベントだったんですけど。それ以前から川原さんのことはブログを読んでいたので知っていて。ランジェリーのことを自分で検索したりとかしたときにランジェリージャーナルで川原さんのことを知っていたんです。それでイベントでイルフェリーノの菜月さんから連絡があったときに、「えっ川原さんってあの川原さんだ!」って嬉しくて。

 

ありがとうございます。

 

ーそうなんです。そうかぁ。でもライターさんになっていった経緯って…

 

そうそうそう、その話でした。わたしはちょっと流れ流れてそうなったって感じなんだけど。もともと文章書いたりするのは好きだったの。

 

ーそれは幼少期とかから?

 

そう、もうちっちゃいときから。日記を書いたりとか、読書感想文とか書くのが好きだったりとか。高校生のときも新聞の社説を読んでその感想書くっていう授業があったんだけど、そういうのとかもわたしは結構好きでA+とかとってたの。

 

ーそうかぁもともと好きだったんだぁ。

 

そう、好きだったの。いま思えば、もともと好きだったんだなぁって。でも本を読むのは好きか?と言われたら、そんな読んでないかなぁ。みんなと同じくらい。ただ書くのは好きで。で、わたしは文化服装学院の卒業なんだけれども、だから洋服の勉強とかをしてきたんだけれど、それを卒業して、10年間くらいはファッションビルに勤めてたんですよ。今で言うPARCOとかラフォーレとかああいう感じのファションビルに勤めていて、卒業してすぐは売り場で1年間はガッツリ販売してた。で、そのあとは、色んな店舗開発でお店をつくる仕事とか、バイイングの真似事みたいなこととか。あとは販売促進とか広報とか…結構20代はそういうちっちゃいファッションビルだったからそういうことをやってたんですよね。

 

ーオールマイティに色んなことをやってたんだ…!

 

そう、すごい色んなことをやってた。やらなきゃいけなかった。肩書きは営業企画って肩書きだったんだけれども、バーゲンの忙しいときはレジ打ちに行かなきゃだし、クリスマスの繁忙期は手袋売ったりとかシャンパン売ったりとか。

 

ーシャンパンまで!ほんとう、ジャンル関係なく…

 

関係なく!もう催事の手伝いをすごいやってた。で、その中で、店舗開発の仕事がすごい好きで楽しくて。会社からこういうコンセプトでこういうお店をつくってほしいって命令があって、それに合わせて色んなコンセプトを決めたりとか、ブランドを決めたりとか、内装を決めたりとか。そういうお店をつくる仕事がすごい好きで楽しかったから。そういう仕事だけをしていきたいって思って、30歳のときに、約10年いた会社を辞めて、フリーになったんですけど。

 

ーあぁ!ライターとか関係なく?お店をつくる仕事をしたいなって思って。

 

うん全然全然!関係なく。その仕事をしたいと思って、フリーになったんです。ただ、ほんとうに、若気の至りだなと思うのが、自分ではいっぱしにやってたつもりだったんだけど…まだそんなに大した…自分では一生懸命やってたつもりだったけど、本当は周りの大人が助けてくれてて出来上がってただけで。そんなキャリアもない、まだ30歳くらいの女の子に仕事なんてこなくて。

 

ーフリーになろうと思った理由は?

 

なんかフリーでできると思ったの。フリーの方が自分の好きな仕事ができるなって思って、会社にいるより。

 

ーそこでポンってフリーになれるのがすごい…

 

そう。なんかもう若気の至りだよね。今だったらできない(笑)やービックリって感じなんだけど。で、まぁそんな感じでやめて。なんか地方のセレクトショップのそういう企画とかお仕事とかもらったんだけど。まぁ…やったけど、そんなにお仕事があるわけではなく。なんか1年くらいしたら、わたし、このまま大丈夫かな…ってなったときにたまたま声をかけてもらったのが下着のお店。会社員のときに店舗開発をやってたときに下着のお店をつくったんですよね。まぁそれはほんとに最初のコンセプトだけだったんだけど。お店って最初つくるのは簡単なんだけど、それを継続して売り上げをつくっていくっていう方が100倍大変で。そのなかで関わった1つがその下着のお店で、そのときのご縁があった人が、通信販売のセシールの仕事を紹介してくれたのね。

 

ーへぇ。フリーのときって、自分からアポを取ってとかやってたんですか?

 

ん〜やってた…うーん、今思えばどうなんだろう?わたしはあんまりやってなかったかなぁ。どっちかっていうと、声をかけてもらってそれを一生懸命やるって方だったかなぁ。自分を売り込みに行くっていうのは、あんまり得意じゃないかなぁ。ただ、声をかけてもらった人には、ちゃんと一生懸命やるっていうスタンス。

 

ーあ〜そうだったんですね。それで、セシールさんとの仕事で。

 

そうそう。セシールさんとの仕事のときは、下着のものづくりなんて何一つ知らなくて。ただ、洋服のトレンドとかファッションのことがわかる人、若い子向けのお洒落な下着を増やしていきたいから下着だけじゃなくてファッションのこともわかる人と仕事したいって依頼があって。それだったらできるかなって思って軽い気持ちで受けて。面接とか行ったんだけど、それでお仕事を契約していただいて、で、いざ仕事をしたらすんごい大変で!

 

ーえっ!どういう仕事だったんですか?

 

たとえば、こういうページを作りましょうとか。このページは小さいバストの人向けのことを書きましょう、このページは大きいバストの人のを書きましょう、だけど大きいだけじゃなくて若くて大きいバストの人向けのページにしましょう、だからサイズは大きいけれどもこういうかわいいデザインにしましょう、今からはこういうのがトレンドだからこういうのを作りましょうとか。他のページでは、次はこの色が流行るからこういう色を集めたページにしましょうとか。通販だから、ページの企画を立てていく。それを作るにあたってトレンドを分析して、勉強して、ファッションの流れはこうだからこういうのを作るといいんじゃないですか?とか、そういう提案をするコーディネーターって職種だったんだけど、そういうのを契約してもらってやってました。で、そのなかで、やっぱりトレンドって海外を見ないとわからないから、ニューヨークの展示会に行ってみたり、パリの展示会を見に行ってたりしてたのね。あくまで自分のお勉強として、自費で行ってた。それが結構、見に行くだけだったんだけどすごく楽しくて。街のなかとかお店とかもたくさん見に行って。元々自分も流通にいたから、お店を見て歩くこともすごい好きで。そしたらなんか、だんだんヨーロッパの下着とかお店とかに詳しい人になっていくじゃない?見にいってるから。そしたら、「それを何かに書いたら?」って言ってくれる人がいて。で、最初にファッション業界の人が読む新聞に、ヨーロッパのランジェリー展のことを書き始めたのが、ライターのきっかけだったの。

 

ーへぇ〜〜〜!

 

そう、だからわたしは、新聞社にいたわけでも、出版社にいたわけでも、まして編集者講座とかライター講座とかあるけれども、そういうのも一切行ってないし。そのファッションの流れで書き始めたのがきっかけ。

 

ーそうなんだ!!ほんと、縁というか、そのとき一生懸命やってたことが繋がってきてって感じなんですね…かっこいい…

 

そうそう。それまでやってた仕事と、ライターの仕事ってちがう仕事なんだけれども、下着のことに詳しかったから、そういう下着のことについて書いてくださいってオーダーが来るようになって。だから編集の仕方とか、撮影の現場のこととかは、もうやりながら覚えていったの。

 

ーもう実践で。

 

そう、実践。覚えていってって感じだから、すごい基礎的なことを知らなかったりとか。編集関係の独特の専門用語みたいなのを知らなかったりとかあったけど、現場で覚えてったって感じかな。だから書き始めたのは、下着のことを書き始めて、そこからスタートしたんだけれども、そのうちそういうのが書けるなら他のことも書いたら?とか、こういう仕事もしてみない?って声かけていただくようになって、ライターの仕事がどんどん増えていったって感じかな。

 

 

ーそうだったんですね。ほんと、ポンポンポンって流れに乗ってというか。

 

そうそう。流れに身を任せて一生懸命やってたら、なんかそういう人になったって感じなんですよね。だから、わたしはこういう夢を持っててそれに向かって進んだらこうなりましたって人とはちょっとちがうかな。

 

ーへぇ…!でもそれって、すごい大事なことな気がする…!いまわたしはコーチングの仕事をしていると、「やりたいことがない」って話をよく聞くし、悩んでる人が多いんです。

 

うんうん。やりたいことが見つからないっていう。

 

ーそうなんです。そして、その、やりたいことがないってことがダメだと思っている人が多いんです。確かに日本って、一筋に、一つのことに向かってっいうのが美学とされてるところがあると思うんですけど。

 

うんうん。一つのことに向かって一生懸命頑張るとか。

 

ーそうです。一つのことを目指すのが美学っていう部分もあるし、それが正解ってなってるところもあるから。そうじゃない自分はダメなんだなって悩む人がいるので。

 

あぁ。

 

ーだから、今の川原さんのお話を聞くと、まずはその場その場で一生懸命やって。それがどんどん繋がっていくんだろうなって。

 

うんうん。そう、だから、すごい元をたどれば、わたしは文化服装学院に入ったんだけど。文化服装学院に入ったくらいだから、洋服をつくりたいって思って入ったわけです。

 

 

その②へ続きます。

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